能登半島地震の被災地の子どもたちが撮影した写真作品=新宿区で
能登半島地震の被災地と東京の小学生が「希望の手」をテーマに撮影した写真を紹介する「きぼうのて能登写真作品展」が、飯田橋駅前の商業施設「飯田橋ラムラ」で開かれている。自分や友人の手で復興支援への思いなどを表現した作品が並んでいる。(西川正志)
石川県珠洲(すず)市の直(ただ)小学校と上戸(うえど)小学校の児童が撮影した30点と、都内の児童による30点を展示。都内からは新宿区と国分寺、日野、八王子市の公立小計5校が参加した。
直小5年生の「みなの友情できた星」は、5人のピースサインの指先を合わせて作った星を写した1枚。「安心安全きれいな水」というタイトルの作品は、水道の蛇口から出る水をすくおうとする手を撮影した。震災で改めて感じた友情や水の大切さを表現している。
都内の児童の作品は、2人の手を重ねて咲く花を表現した「協力すれば開く花」、小さな花を大切そうに持つ手を写した「大切な希望」など、被災地への思いを込めた作品が多い。
作品展は東京、岩手、石川両県の小中学校の図画工作の教諭などでつくる「きぼうのてプロジェクト実行委員会」が企画。東日本大震災の時にも岩手と東京の児童らに同様に写真を撮影してもらい、参加校や岩手県立美術館、スペインやフランスの公共施設などで展示してきた。今回の作品は今後、参加した各学校のほか、石川県内のJR駅などに展示される予定。
副実行委員長で聖学院大特任教授の柴崎裕さんは「子どもたちの何げない手のしぐさの中に復興への希望や温かい思いが宿っている。作品を通じて交流が生まれることを願っている」と話した。
会場は施設1階の区境ホール。12日までの午前10時~午後9時、最終日は午前11時まで。観覧無料。
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