物価高にあえぎ、国政の不安定化の中、迎えた2025年。しかし、治安を守るべき警察内で不祥事が相次ぎ、子どもたちの安全安心の基盤となる学校もあり方が問われた。都議選・参院選では多党化やSNS選挙という現象がますます顕著に。火葬場という人生最後のシーンさえ問題化した。東京のこの1年を、担当記者が振り返ります。

にぎわう競技会場前で、たまたま出会った海外選手と手話や身振りで交流した観客たち=11月、世田谷区の駒沢オリンピック公園で
東急田園都市線駒沢大学駅から駒沢オリンピック公園に向かう人の流れに乗って歩きながら、「まさかな」と思った。東京デフリンピック開会式翌日の11月16日、この日から本格的に競技が始まる日曜日の朝。他に大きなイベントがあったかな、デフリンピックにこんなに観客が?
そのまさかだった。見えてきたのはバレーボール会場の体育館前から延々と続く行列。「もう入れないって」とあきらめ顔の人たちも。他の複数の会場でも同様の事態が起きていると知り、驚くとともに、うれしかった。入場無料でチケットも不要ながら、大会知名度が高くないため、客入りがまったく読めないとされていた。それが、運営側想定の約3倍に当たる28万人の観客が足を運んだ。
デフリンピックの認知度は、日本財団パラスポーツサポートセンターによると、2014年11・2%、21年で16・3%。今年5月の調査でやっと38・4%。誰も大入りを予想できなかったが、大勢の観客は大会を大いに盛り上げた。
とはいえ、大会運営そのものは手探りで、内部で...
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