第104回全国高校サッカー選手権大会が28日、東京・国立競技場で開幕し、開幕戦で徳島市立が早稲田実業(東京B)を4-1で下した。前半36分にMF芳田が先制点を決めると、後半も着実に得点を重ねた。早実は後半終了間際にFW霜田のゴールで1点を返すのが精いっぱいだった。
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早実-徳島市立前半、徳島市立・芳田(9)に先制ゴールを決められ、肩を落とす早実イレブン=国立競技場で(木戸佑撮影)
早実は1点を追う後半開始早々にFKから喫した2失点目が痛かった。自陣右サイドで犯したファウルから点差を広げられ、主将MF野川は「『1点取れば』と気持ちがイケイケになって、余計なファウルが生まれてしまった。(後半の)入りを締める部分がすっぽ抜けてしまった」と悔やむ。森泉監督も「セットプレーは十分に対策して練習もしてきたが、相手に上回られた。反撃の芽を摘まれた」と試合の分岐点に挙げた。
80分を通じてセカンドボールの奪い合いはほぼ互角だったが、なかなか効果的な攻撃につなげられなかった。シュート数は徳島市立の11本に対して6本どまり。指揮官は「お互いに(ロングボールを多用して)ある程度シンプルにやっていたゲーム。セカンドボールを拾った後の、個々の対処能力に差を感じた」と敗因を分析した。

早実-徳島市立後半、ゴールを決める早実・霜田(左)=国立競技場で(木戸佑撮影)
ただ、失点を重ねて4点を追う展開になっても、決して試合を投げ出さなかった。詰め襟姿の学生たちを含む大応援団に後押しされ、後半追加タイムにFW霜田がゴール。「執念で決め切れた。早実だけでなく、東京都予選で勝ってきた相手の気持ちも背負っている。最後まで諦めず全力で戦い、1点決められたのは良かった」と胸を張った。
早実は全国選手権に初出場した2年前も国立での開幕戦に登場し、広島国際学院に0-2で敗れた。今回は初得点と一歩ずつ歴史を刻み、次こそ初勝利を狙う。野川は「ただ国立に帰ってくるだけじゃダメだと感じた。本気で勝つために、後輩には目の色変えて今後やっていってほしい」と夢を託した。(小林孝一郎)
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