全国的に書店数が減少する一方、自治体などが設置する公共の図書館の数は増加傾向にある。リニューアル後に利用者が増えたり、独自性を打ち出して地域活性化に貢献する図書館もある。「読書離れ」が進む中で、図書館に求められる役割とは。(佐藤裕介)
地上6階建てのガラス張りの外観が特徴的な「本の森ちゅうおう」(東京都中央区)。25日は時折強い雨が降っていたが、各階とも多くの利用者が訪れていた。
2歳の長男と利用していた近藤伶奈さん(37)は「子どもにいろいろな絵本を読ませたりできるし、明るくて気持ちも落ち着く。いつも利用している」。

新築・移転を機に利用者数が増えている「本の森ちゅうおう」=25日、東京都中央区で
同館は、中央区役所の地下1階と地下2階にあった区立の旧京橋図書館と区内の別の場所にあった郷土資料館がともに新築・移転して2022年12月にオープン。移転後の1日当たりの来館者は、旧館時代の約750人から約2400人と3倍超に増加。1カ月当たりの貸出冊数は旧館時代の30万9000冊から49万冊まで増えた。
移転にあわせ、民間企業に管理を委託する指定管理者制度を導入し、緑の中で本を読める屋上庭園やカフェなども設置。多目的ホールでは映画鑑賞会や文学関連のイベントなどを年間300回以上開く。
3月まで館長を務め、現在は区から管理を委託された民間企業で責任者を務める五所和弘さん(69)は「プラネタリウムや子ども向けのお話会などさまざまなイベント開催を通じて幅広い世代の人に来館してもらい、本に触れるきっかけづくりに取り組んでいる」と説明。「多くの人に本や活字の面白さを知ってもらい『読書の輪』を広げていくのが図書館の使命」だと話す。

全国的に書店数が減り...
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